商標登録をする理由というのは、商標権というものの効力を把握しておくことはかなり重要になります。
商標権が発生するメカニズムは、特許庁へと商標登録の出願をして、審査が通り、登録査定となった場合、登録料というものを納付することで商標権が発生するという仕組みになっています。
効力範囲
さて本題の商標権の効力についてです。
上記のように登録料を収め商標登録原簿に登録がなされたものは、商標権者と呼ばれます。
この商標権者は、指定の商品や指定のサービスにおいて登録商標を使用出来る権利というものを有していることになります。
商標権者はその権利として、それを侵害する人間や団体といったものに対して、その侵害行為というものを差し止めることが認められています。
更にそのことを理由として、損害賠償等を請求することが認められているのです。
簡単に商標権の効力範囲を説明すると、指定商品や指定サービスが同一であり、商標も同一である場合には専用権が認められています。
指定商品や指定サービスが同一であり、商標が類似しているという場合には、禁止権が認められています。
指定商品や指定サービスが類似しており、商標についても類似している場合には、禁止権が認められています。
指定商品や指定サービスが同一であり、商標も類似している場合にも、禁止権が認められています。
これ以外の商標が同一でも、指定商品や指定サービスが非類似というものであれば、商標権の及ぶ範囲ではありません。
専用権と禁止権についてを紹介しましょう。
専用権は自分の商標と同一のものについて独占排他権を行使できる権利です。
商標権の侵害としてこれを禁止し、排除をすることが出来るのが専用権になります。
禁止権は、排他権のみを行使できる権利です。
独占権が認められているわけではありませんから、類似している範囲を自分だけで使用することは、出来ないようになっています。
あくまでも登録している商標の防衛手段が認められているということです。
ブランド化
商標登録上でちょっとした工夫を凝らすだけで、それが一気に世間に浸透し、特定の企業ばかりではなく、それらの商品やサービスを扱っているエリア全体が活性化するといったことは普通に起こりえることです。
その一例が近年の鮮魚のジャンルに関しての商標登録ブームです。
一番有名なものといえば、1997年の関サバや関アジの商標登録です。
これは佐賀県の関町漁協が行なったアクションであり、漁協のロゴマークというものを作成し、地元の海で取れるアジやサバといったものをブランド化したいということが引き金となって起こった鮮魚分野の商標登録ブームになります。
もともと商品に関しての自信というものは高く持っていたわけですが、いまいち世間に浸透しない。
それを浸透させるためのメディア戦略も持ち合わせていないし、宣伝広告のコストがないし、その上でそれらのノウハウも知らない。
そこで商標登録申請代行 安心の実績と低価格で商標登録をフルサポート 登録方法や料金も紹介では商標登録というものを使って、ブランド化をすることにしたわけです。
結果として、関町で採れるサバやアジは、脂が乗っている上、身が引き締まったものとして高級魚として認識されるようになったわけです。
現在の消費者は、とにかく安価なものを求めるといった傾向がある一方で、安心でき、美味しく、本物であればお金を厭わないといったような思考も持っているのです。
こういったものをきっかけとして、鮮魚のジャンルでは、紀サバや鬼鯖、ときさばや岬サバといったものが商標登録がされています。
とろあじや、伊達アジ、岬アジや玄あじなどもあじの分野での商標登録がされて一気に全国区になった鮮魚になります。
このようにちょっとしたネーミングを工夫して商標登録をすることで、宣伝広告費を多大に掛けなくても、全国区になる場合があるのです。
単に地名に商品名をくっつけたものでは、商標登録をすることは出来ません。
神戸牛や松阪牛といったものを見ればそれは一目瞭然ですね。
差別化をすることが出来ないからです。
ただちょっとの工夫で爆発的なブームが起こるブランド化が出来ることも商標登録のメリットになります。
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